高田好胤和上像と「空」の書

写経を終え、会場を出て廊下を曲がったところで、安置されている好胤和上像に気付きました。高田好胤和上は写経勧進で薬師寺の伽藍復興を成し遂げた人として有名です。

像の後ろには「空」という文字が大きく書かれた書が額に入れて掛けてありました。「空」の文字に続いて次の言葉が少し小さな文字で書かれています。

   かたよらないこころ

   こだわらないこころ

   とらわれないこころ

   ひろく ひろく

   もっと ひろく

   これが 般若心経

   空のこころなり

                  好胤

般若心経のこころ

自宅に帰って、写経会場から頂いてきた写経の下敷き手本の紙を見ていて、裏面にも文字が印刷されていることに初めて気づきました。子どもも書ける優しい言葉での写経下敷き手本です。

手本は二つ書いてありました。一つは「般若心経のこころ」という題のもので、その内容は上記の「空」の書と同じ言葉でした。

佛法の教え

もう一つは「佛法の教え」と題されたものです。非常に分かり易く、仏教の本質を述べた言葉のように思います。あるいは、易しい言葉で書かれてはいますが、「ウーン」と考えさせられるとても難しい言葉かもしれません。

    佛法の教え

佛法はまるいこころの教えなり

佛法は明るいこころの教えなり

佛法は清らかなるこころの教えなり

佛法は静かなるこころの教えなり

佛法はおかげさまなるこころの教えなり

佛法は無我なるこころの教えなり

佛法は大慈悲なるこころの教えなり

佛法は安らかなる身とこころの教えなり