奈良の素晴らしいところ
2年7か月の間、ホームページで奈良について書いてきて思いますことは、「奈良は日本の他の地域にない素晴らしいものがある。それは、奈良と言えばすぐに大仏が思い出されるほどの、『寺社の町』であること」です。奈良県には美しい自然もありますが、自然は他の都道府県にもあります。奈良県と京都府のみが、多くの立派な寺院や神社があり、歴史や文学や美術などに数限りなく触れることができます。
奈良と京都、どちらが良いか。それは個人の好みによるでしょう。私は年齢とともに京都より奈良が好きになりました。歴史が古く、寺社のある一帯が広々としていて、静かだからです。ものごとを考え、心をみつめるのに最適なのです。
奈良が貢献できること
大好きな奈良を多くの人に知っていただきたい、より多くの人に奈良へ来ていただきたいと思っていますので、私は奈良の町興しや観光について話し合う会合へしばしば参加しています。会合で私が思い、時に発言をしていますことは、「他府県にない奈良の強みである寺社、特に仏教を活かすべきでは?」ということです。
現在の世の中は、親による子供の虐待があったり、職に就けない多くの若者がいたり、職場でうつになったり、種々の問題や苦しみがあります。かつて鎮護国家や万民豊楽を願って祈り、学んできた奈良の寺々が、人の苦しみや悩みに寄り添い、安らぎを与え、解決の糸口なり本人の意欲の目覚めなりをもたらすことができたら良いなぁと思います。
私がこれまでに書いた3冊の本では「一所懸命生きていって、良い人になって欲しい」とメッセージを発していますが、メッセージの内容実現のためにも、奈良の寺々さんには今まで以上の貢献を世の中にしていただきたいと思っています。4冊目の本を編集する際にはこの考えを少し入れていく積りです。
最後に、私が願っていますことを大げさに表現しますと次のようになります。
「心の再生を通じて、世の中の再生を。そのために奈良が貢献できることは?」