近鉄の新しい観光特急「青の交響曲(シンフォニー)」が9月から走り、今注目されている吉野へ行ってきました。雨が朝まで残っていたのですが、霧がだんだん晴れていく中で観る紅葉は素晴らしかったです。
1、とても綺麗な吉野の手洗所
紅葉を観に行って、最初に手洗所の話とは恐縮ですが、吉野駅に着いて早々驚いたことは駅前にある手洗所の美しさでした。建てられて間もないのでしょうが、建物や手洗い設備がピカピカに光っていました。
そして、バスで吉野の奥千本へ行って急な坂を上り金峰神社へお参りしましたら、そこの手洗所もこれまたとても綺麗になっていました。
観光地と言えば景色の美しさや食べ物の美味しさが話題になりますが、私は手洗所の清潔感や大きさも、好まれる観光地の重要なポイントだと思います。
2、靄(もや)の中の西行庵
金峰神社から義経隠れ塔を観て、細い山道を下って行くと靄の中に西行庵がありました。黄葉や紅葉に囲まれてひっそりと小さな庵が建っています。西行が実際に吉野山で住んでいた場所とは異なるとのことですが、侘び寂びの感じがしていて良かったです。
3、杉から桜へ、奥千本の植生変更
明治時代の廃仏毀釈で奥千本の寺院は壊されたため、堂宇の跡を示す標柱があちこちに建っていました。そんな中で私の興味を引いたのは、何本もの杉が切り倒され、多くは切り株だけになっていたことでした。そして、まだ植えられて年数が経っていない細い桜の木でした。桜の木は鹿に傷つけられないよう 金網で守られています。
世界遺産になった吉野で、奥千本はあまり桜が多くないため、現在つぎつぎと桜を植樹しているのです。あと10年もすれば立派に咲き誇る桜が観られるでしょう。
4、高城山と花矢倉の紅葉
奥千本から上千本への道を下ってくる途中に高城山展望台があります。ここの展望台へ登って行くところの紅葉は大変美しかったです。道には紅葉が散り敷き、頭上には真っ赤な沢山の葉がありました。
高城山展望台からの眺めは、まだ靄が晴れきってないため、今一つでしたが、道を下り、次に行った花矢倉展望台に到着した時には陽が射して、良い見晴らしとなりました。盛りの紅葉の樹木、既に紅葉の旬を過ぎて枯葉色になった木々の葉が混ざり合い、遠くの蔵王堂まで道に沿って秋の色が続いていました。
5、今回、吉野で食べた物、買った物
昼食は手打ち蕎麦屋さんで田舎ざるそばとミニ天丼を食べました。適度な長さの蕎麦が波の形に盛り付けられていて食べ易かったですが、価格の1700円は観光地でもちょっと高いかなと思いました。
午後のお茶タイムは「芳魂庵」さんで葛切りと抹茶のセットを楽しみました。葛切りを黒蜜につけて食べると、葛切りのプリンプリンした歯触りと黒蜜のとろんとした甘さが何とも言えません。
家への土産には「豆腐茶屋 林」さんで絹厚あげを買いました。家でこの厚あげをサッと炙って食べたら、柔らかくモチモチしていて、とても好評でした。