中国では以前から飲茶(やむちゃ)が人気です。お年寄りを始め多くの人が餃子や焼売などの点心を食べながら中国茶を飲み、ゆったりと新聞を見たり仲間と話したりしています。日本でも近年は喫茶店に長いこと居ても嫌な顔をされず、本を読み、パソコンを操作することが出来る店が増えてきました。 そこで今回は、ゆっくり時間を過ごせるときに使える、「本が読めて、感じの良い奈良の喫茶店」を紹介したいと思います。なお、外では主に紅茶を多く飲む、あくまで私の個人的好みでの紹介です。

①大和西大寺駅構内のCIAO PRESSO

近鉄の大和西大寺駅のタイムズプレイスに、リトルマーメイドというパン屋さんと一緒にCIAO PRESSO(チャオ プレッソ)があります。ホームから階段を上った橋上駅構内にあるため、何かと便利に利用できます。

ここの喫茶店が良いのは、店の側面のガラス窓がとても大きく、店内から綺麗な青空が見えることです。開放的な気持ちで本を読めます。また、店員さんの多くは学生アルバイトだと思いますが、テキパキとした働き方で好感が持てます。

②奈良市小西さくら通りのドトールコーヒー

正式な店名はドトールコーヒーショップ奈良コトモール店と言うのですが、カウンター席が小西さくら通りに面しているので、私は小西さくら通りのドトールコーヒーと呼んでいます。

ここは紅茶が一杯220円と安いこと、紅茶の使用済みティーバックを置くトレイの代わりに三角形の吸水紙が付いていること、空調の加減が良いため長く居ても寒く感じないことが魅力です。

③イオンモール奈良登美ヶ丘の旭屋書店内の喫茶コーナー

ここは喫茶店と言うより、本屋の中で椅子に座って本を読んでいる感じの店です。そこでお茶も飲めるという具合です。正式店名はLiving Design CAFEと言いますから、居間でくつろぐイメージを想定しているのかもしれません。

紅茶を頼むと、レモン果汁ではなく輪切りのレモンを添えてくれ、小皿に小さいながらもウエハースを載せて渡してくれます。ウエハースを食べた後、小皿がティーバッグトレイになるので嬉しいです。

なお、その日に旭屋書店で本を買ったレシートを喫茶コーナーへ持っていくと、コーヒーや紅茶の価格から50円引いてくれるので、本を買って喫茶コーナーへ行くことをお勧めします。

④喫茶店で読みたい、軽くて楽しい本、重くて考えさせられる本

席を確保し、お茶を飲み、その後にどんな本を読むかですが、軽くて楽しい本としてはジェイティビィパブリッシング刊の『歩いて楽しむ奈良大和路』などが良いかもしれません。今度天気が良い日にここへ行ってみようかなと思いながら、奈良大和路の名所へハイキングする時の予備知識を入れます。通常の旅情報の他に、何キロメートル歩くのか、高低差はどれくらいか、周辺にどんな飲食店があるかなどハイカーにとって有益な情報が載っています。

折角ゆっくり本が読めるのだから内容がしっかりしている本を読みたいという方には、加藤尚武著『死を迎える心構え』などは如何でしょうか。タイトルに吃驚するかもしれませんが、内容は、死についての1)東洋と西洋の考え方、2)昔と現代の考え方や知識、3)文系的な問題と理系的な問題が書かれています。重厚な内容がこれ以上ないほど簡潔に述べられていますから読み応え十分です。