①快晴に誘われてキトラ古墳へ
あまりにも良い天気でしたので、急に思い立ってキトラ古墳へ行くことにしました。キトラ古墳は今まで行ったことがなかったからです。
事前の準備と調査は何もせず近鉄電車に乗り、キトラ古墳の最寄り駅である壺阪山駅に降り立ちました。道路標識で古墳への方向だけを見て、ノンビリした山里の道を歩いていきました。ときどき道が正しいか心配になりましたが、何とか間違うことなく飛鳥歴史公園キトラ古墳周辺地区に着けました。
時刻は昼過ぎでお腹が空いていましたので、どこか食べるところがないかあたりを見回したら、運よく「里山料理 おく村」との案内看板が出ていました。道を少し戻って、公園の裏の方の方にあるその店へ行ったのですが、残念なことに本日は休業でした。予約がないと開店しないようです。仕方がないので昼食を摂らずに古墳を見ることにしました。
②キトラ古墳
キトラ古墳の外観は二段に造られた円墳です。丘の斜面に半球型の土盛りがされているのが見え、その周りには半球を載せている下段の土盛りがあります。古墳の脇には「特別史跡キトラ古墳」の石柱が建てられ、前には古墳の外観模型が設置されていました。
キトラ古墳は高松塚古墳の次に発見された壁画古墳で、青龍、朱雀、白虎、玄武の四神など、大陸風の絵が描かれていることで有名です。そのためでしょうか、古墳の側に四神の乾拓板(かんたくぱん)が設置されていました。乾拓板は鉛筆などでこすって拓本を取るものです。
③立派な施設のキトラ古墳壁画体験館
古墳の外観を見た後、丘から降りて、「キトラ古墳壁画体験館 四神の館」へ行きました。立派な建物です。入場料が無料なのも嬉しいです。
一階はキトラ古墳壁画保存管理施設で、実物の壁画や出土品を保存管理し、時期を決めて壁画の一般公開もしています。私の訪問した日は公開日ではないため、実物の壁画は見られませんでした。
地下一階は展示室で、キトラ古墳の石室の現物大レプリカが置いてあります。また、壁画の四神図や天文図、十二支の図などが拡大表示されています。顔が動物で体は人間の形をした十二支図は、これまで私は本でも見たことがなかったので興味深かったです。そして、この展示室で感心させられたのは、壁画の発掘や保存に関する機材や方法の展示があったこと、およびこの壁画が描かれた飛鳥時代の文化と、当時大陸から日本へやってきた渡来人の文化が紹介されていたことでした。