①和菓子

奈良市内で近年人気の観光地「ならまち」は、古い街並みに古民家を改装した博物館的なものや、いろいろな物を売る店、飲食店などがあって、そぞろ歩きに楽しいところです。

その「ならまち」に私達が和菓子作りに挑戦した店「寧楽菓子司 中西与三郎」があります。

菓子作り体験の部屋の机に置いてある紙には、本日作る和菓子の説明が書いてあります。

干菓子の早蕨(さわらび)、練りきりの寒椿、そして同じく下萌(したもえ)、だそうです。

濡れふきんや箸、和菓子の材料などが配られ、講師の菓子職人が作り方を説明してくれます。

早蕨は干菓子の材料を小指程度の大きさに伸ばして、三分の二ほどの部分まで切れ目を入れ、先端から中へクルクルと巻き込みます。確かに蕨のような形に見えますから素晴らしいです。

次の寒椿は、練り切りの白い生地を丸く手のひらサイズに延ばして赤みを帯びた練り切り玉を置き、掌で叩いて平たくします。

その生地で黄色のこしあん玉を包み、さらに濡れふきんで包み込んでひねりを加え、中心部を軽く抑え込みます。

ふきんを外し、網の目を通した黄色い練り切りを箸で中心部に載せて花心に見立て、羊羹でできた小さな葉を傍に載せると、きれいな寒椿の和菓子が出来上がりです。

白い練り切りの生地越しに赤みを帯びた生地が見え、ひねりを加えられたところが花びらの分かれたところに見えます。寒椿の雰囲気が出ているように思いました。

下萌は、茶紫色のきんとんを、目の粗いザルのような物の隙間を使って数センチメートルの棒状にするのが興味深かったです。

粒あん玉の周りにこの「きんとんの棒」を付けていって地面を表し、そこに緑色の小さなきんとんを付けることで地面からの草の芽生えを表すのです。

手作りの和菓子の下萌を食べ、抹茶を飲んで、和菓子作り体験は終了となりました。早蕨と寒椿は箱に詰めて家へのお土産です。

*「中西与三郎」のURL: http://www.naramachi.jp/

和菓子作りの体験費用:2,160円/人(和菓子3点と抹茶付き)