① 大和で「紫陽花の寺」と言えば矢田寺

日本各地に紫陽花(あじさい)の寺と言われるところは沢山ありますが、大和では矢田山金剛山寺、通称矢田寺が有名です。

矢田寺は奈良県北部の大和郡山市の西、矢田丘陵の中腹にあり、山門の手前からして青い紫陽花が大きな花を咲かせています。

息を切らしながら参道の石段を何段も登って行き、踊り場で振り向くと、眼下遠くに奈良盆地と春日の山並みが見えます。

ウグイスやホトトギスの鳴き声も聞こえます。特に「テッペンカケタカ」と聞こえるホトトギスの引っ切り無しに鳴く声が別天地を感じさせます。

石段を登り切ると石畳の境内となり、右側に紫陽花の見本園があります。園の中に足を運ぶと、まだ薄緑で色付く前のものや、今が見頃のものなどが、花名表示板とともに次々と見えます。

境内の左側は紫陽花園です。自然の地形を利用したのでしょうか、起伏のある細い道を歩いて行けば、両側から青や赤紫など多くの美しい紫陽花が迎えてくれます。

② 矢田寺はお地蔵さんの寺

矢田寺の本尊は木造菩薩立像であり、境内にも多くのお地蔵さんの石像が立っています。

紫陽花の花々の中にあるお地蔵さんの赤い前垂れが際立って見えます。

緑の葉と、色が微妙に変化している紫陽花の大ぶりの花、そして石仏のお地蔵さん、その取り合わせが写真の題材として素晴らしく、シャッターを何度も押しました。

なお、ここのお地蔵さんの多くは、右手に錫杖を持つ一般的な形ではなく、右手の親指と人差し指で輪を作る印をしています。

③ 門前のユニークな店「ヴィラ矢田山荘」

矢田寺の参詣道には数軒の店があって、ソフトクリームを食べたりお茶を飲んだりすることができます。

私が入った店は、手作りの服などを展示し、いろいろの草花を飾っている「ヴィラ矢田山荘」というところです。

よく外国人が泊まりにくるようで、テーブルにはその時の記念写真が置いてありました。

非常に興味を引いたのは、ここで売っていた奈良土産です。

「何だか分かりますか?」と聞かれたのですが、私には分かりませんでした。

熱いお湯に浸けたら、可愛い動物になりました。