①オノ・ヨーコ氏の影響
ジョン・レノンはオノ・ヨーコ氏から日本文化について種々の影響を受けていると思いますが、曲『イマジン』で直接的に彼女から影響を受けているのは歌詞冒頭の「IMAGINE(想像してごらん)」という呼びかけの表現です。
これはオノ・ヨーコ氏の本『グレープフルーツ』に、「Imagine this(これを想像してごらん)、Imagine that(あれを想像してごらん)」と沢山出てくるためです。
ジョン・レノン本人が「歌詞やコンセプトの大部分はヨーコから来ていたんだ」と言っています。
もし、般若心経の考えが曲『イマジン』作成のベースになっているとしたら、「想像してごらん」という言葉よりも、その考えに触れさせてくれたことを夫婦で共同制作した理由の第一に上げ、妻に感謝するのではないでしょうか。
私にはそう思えてなりません。
②もし般若心経と繋がりがあるとしたら
私の感覚では、楽曲『イマジン』と般若心経の直接的繋がりは無かったと思うのです。
しかし、もし繋がりがあるとしたら、それは次の歌詞かなと思います。
「all the people Living for today…(みんなが ただ今を生きている)」
「I hope someday you’ll join us And the world will live as one(いつしかあなたもみんな仲間になって そして世界はきっとひとつになる)」
「ただ今を生きている」は、人間の生き方の本質を言っていると受け取ることが可能で、般若心経に一部通じる考えのように思います。
また、「いつしかあなたもみんな仲間になって そして世界はきっとひとつになる」は般若心経の観音様の「みんなで救われよう」という願いと同じように考えることができます。
③私の感想
それでも私は、曲『イマジン』は般若心経に通じる歌ではなく、普通にそして心に深く響く反戦・平和の歌だと感じるのですが、いかがでしょうか。
*曲『イマジン』の日本語訳は屋号「デイオフィス」の下記のWEBサイトのものを使用させていただきました。
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http://ai-zen.net/kanrinin/kanrinin5.htm