奈良のこころ
奈良西ノ京から
著者:鏡 清澄
「奈良のこころ」は奈良西の京にある「唐招提寺」「薬師寺」の二寺の姿を四季折々でとらえ、紹介するところから始まります。
そして、その紹介は外観だけにとどまらず、時代をこえてお寺に引き継がれた「こころ」の部分を描きだしており、ここがこの本の特長でもあり、筆者の研究成果が出ている作品といえます。
たとえば、冒頭31ページの唐招提寺の開山忌に思うこと、ここで紹介された芭蕉の句の解釈も、著者の野心的見解を紹介しており、なるほどとうならせるところです。(事務局評)
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